日用品の買い占めはなぜ起こるのか
投機をする人は、需要と供給バランスの一時的な歪みを作り出すことで自分が先んだって購入した商品の価値をあげることを目論むわけですね。
いきなり何を言ってんだと思われたかもしれませんが、市場原理に着目して見れば当たり前のことです。
瞬間的とはいえ、手に入らなくなれば、それを普段とは違う値段で、違うルートで購入することを検討する人たちが出てくるわけですね。
そういう人たちにあらかじめ自分がかっておいた商品をより高値で買い取ってもらう、要するに「売り抜ける」ことができれば、儲かるわけですね。
市場が想定した供給能力を超えて、自分の手元に集約することができれば一時的とはいえ自分が価格のコントロールを行うことができるようになるので、資金力で買い漁ると、儲かるということですね。
でもそれだけでは、恒常的な品不足にはなりません。
買い占めが新たな品薄状態を作り出す「バブル」状態
今回の件は「バブル」のモデルとして非常に分かりやすくて良いなと思います。
買い占めたり、受給バランスを変えて価格を操作しようとする人たちがいくら頑張ったって、普通はそうでない人の方が圧倒的に多数なわけで、価格を変動させるほどのインパクトを発揮できないように思います。
しかし、買い占め用とする人たちが、店の商品を全部買ったりしているうちに別の現象が起こって、事態は次のフェーズに移行します。
いわゆる、熱狂やパニックといった感じです。
今回の件も転売ヤーなどの買い占めによって、一時的とはいえ需要と供給のバランスが極端に崩れると、それが手に入りにくい状況が持続すると予想した人々が、自分が必要とする分であるとはいえ、需要の先取りをして普段よりもたくさん買い込む現象が起こります。
この現象によって、商品がさらに店頭から消えるという現象が起こります。
こうして、希少な商品にさらに多くの人が群がり価格の高騰、いわゆる「バブル」の状態が形成されます。
短期的には、価格が上がり続ける(ように見える)価値のある商品に変貌し、さらに多くのお金がそこに集約するようになるわけです。
このバブルは必ず弾けるのです。いつか。
それ故にバブルと称されるのですが、その流れの中に今まさにある人の当事者目線ではよくわからないものです。本人はとにかく必死なので、物事の冷静な価値判断が難しくなってしまっています。そうして、「オイルショックのトイレットペーパー」のように後から見た時に馬鹿にされるような行動も、その当時は正しいものとして行われてしまうのです。
パニックはパニックを強化し、状況が固定化する
そうした流れに巻き込まれた人が、さらに多くの人の消費行動に短期的にはとても大きな影響を与えるのでよりパニックが加速することになるのですね。
今回の日本人の様子を見ると歴史は繰り返すばかりではなく、歴史から何も学べない人がなんと多いのだろうということに気づかされましたね。
マスク不足だったはずなのに、いつの間にかトイレットペーパーやティッシュペーパーなど紙類全般が品薄になるというギャグが全国的に発生しているとのことです。
ギャグ以外の何者でもありませんね。
歴史の教科書に載ってるスーパーマーケットでトイレットペーパーに必死になって群がる人たちを、知った気になって私たちはきっと嘲笑うような目で見たことがあるはずです。
しかし、実際当事者として、あるいは生活者として今回の事態に接してみると、おそらくは自分の家のトイレットペーパーやティッシュペーパーの在庫の量を気にしたはずです。
結局原理は先ほど説明した通りなわけです。
結果として無駄に買いだめに走った人たちがいるわけで、その人たちの購買意欲が生産者側が予測した消費者の消費の総量を大きく上回った。さらにその結果として、店頭からトイレットペーパーやティッシュペーパーが消えるという事態が発生したということみたいです。
今回の件を体験して先行きの不安が、需要を過剰にしてしまうという現象は非常に面白いと思いました。ビジネスのテクニックの一つとして使うことができるなと。
歴史から学べない残念な人が今回のトイレットペーパー不足に加担した
さて、さらに笑い話ですが、高齢者の人がテレビのインタビューに
「オイルショックを経験した。その経験からトイレットペーパーを確保しなければと、買いにきた」
笑うに笑えない、サムイ笑い話がありました。
その時の経験から何も学んでいないということですね。
こういう人って、人間の本質を表しているのだと思います。つまり。
逆にいうと、学んで生かせるだけで、こういう人たちとは違う視点で合理的に生きられ、冷静な判断や決断で不必要な苦労を引き受けて生きていかなくて良くなるということが言えるでしょう。
買い占めに対しては、このように対処すべし
買い占めに対して、いろいろなスーパーを走り回って売ってるところをなんとか見つけようとすることは馬鹿げています。そうならないためにはこのように対処しましょう
普段から、日用品は余裕を持って事前調達をしておく
安いセール時などにまとめてかっておいて、在庫管理しておきましょう。必要になった時都度都度店に買いに走るよりも絶対に合理的で、しかも安いです。
本当に困った時にお裾分けをしてくれるご近所さんや知り合いを持っておく
じゃあ、もし、万が一家に在庫が無かったものが、たまたまドンピシャなタイミングで、改めて買いに行こうとしたその時に品不足になってしまったというような不運が重なった場合にはどうすればいいのか。
逆に、店で売ってなくても調達できればいいわけです。
つまり、買わなくてもいいということです。
必要なものがあったら、例えばご近所さんから借りてしまえということです。
お金で適正金額でお礼したり、流通が普通に戻った時に現物で返却すればいいですよね。
なんでも自分で買って対処しようとするのが、今回の品不足を加速させているわけですから今回の場合においてはそのように店で買わないという対応が、浮かれている人たちの目を覚まさせる意味でも非常に有効なのではないかと思います。
もし自分が在庫を持っていいたら、必要な人に融通してあげよう。
正直これが一番転売屋であったり、市場価格を変動させたいと考える仕手のような人たちに嫌がられる提案かもしれません。
人は、安心すると、最短で正解にたどり着けるものです。苦しんでもがき回っていた時よりもはるかに。
このようにして、在庫が必要な時に必要な人に行き渡る物流システムを一人で構築するにはお金を介入させないことが一番です。
もしみんなが、自分がいますぐに使わない在庫を放出すれば市場が、落ち着きを取り戻して適正な価格で取引が行われるようになります。
日用品の買い占めには一人で立ち向かうより、普段からの関係構築で生活安定を図る視点が大切
このように望めば、自分がいざというときに頼ることができる人間関係の構築まで行うことができて、ピンチ(冷静に見れば実際はピンチでもなんでもないですが)をチャンスに変えることがで切るのではないか、と思います。